金投資

金は普遍的な実物資産としての価値

金は人類の歴史において、もっとも長い間、実物資産としてその価値を認められ続けてきました。株式や債券などが、経済的に好調のときはその価格が上がりやすくなる反面、一点して経済的に不調になると価格は下がり、最悪の場合はまったく無価値になってしまうこともあります。

これに対して、金はそのものに価値があるため、歴史上無価値になったことは一度もなく、普遍的な価値を持つ実物資産とみなされています。そのため、金相場は不況が続き株式や債券などの価格が下がるようなときは、実物資産として金の価格は上がるという傾向にあります。

世界的な金の需要は宝飾品としての利用が最も多いものですが、国際情勢の不安定な中での資産の確保や分散投資、金価格の値上がり益などを目的とした投資も活発に行われています。金の相場価格の変動はその他の商品と同様、需要と供給のバランスによって上下しています。

金投資の考え方

金への投資は、預貯金や株式、不動産、投資信託など他の資産運用の方法の一環としてとらえ、それ自体で大きな利益を得るというよりは、資産の分散運用のひとつとして考えておきましょう。

世界各国の政府の金準備比率は平均で12%前後といわれており、一般の投資家の場合も、保有する金の比率は全資産の10~15%程度が目安になるといわれています。

金投資の安全な運用法

預金や株式、不動産といった資産運用の一環として一部を金投資という形で分散させる考え方以外に、金投資そのものも、リスクをできるだけ軽減させるための方法を考慮して安全な運用を考えましょう

①一般の金投資は中長期で考える

金投資のプロは短期間の売買で相場の上下を読んで利益を生もうとしますが、一般の、特に定年後の資産運用として金投資を考えている場合、この方法はリスクも伴うのであまり向いているとはいえません。一般には、いざという時に役立てるための資産として考え、余裕のある資金で行うことが望ましいといえます。短期間の売買目的ではなく、中長期の保有を目的にした投資を行うことがより安全な運用といえます。

②購入の時期も分散する

さまざまな投資型の商品購入に共通して言えることですが、金投資の場合も、一度に大金を集中して買うのではなく、時期を何回かに分散させてリスクを軽減しましょう。

金投資のいろいろ

金投資のいろいろ

①定額積み立て

商社などの金取扱会社に口座を開き、一定の金額の金を毎月積み立てる方法です。最小積立金額や手数料は取扱会社によって異なりますが、通常、数千円単位から積み立てができます。金の価格上昇を待って売却すれば値上がり分の利益を得ることができます。

その他、取扱会社によって金の現物を引き出したり、金貨や宝飾品などと等価交換したりするサービスもあります。

②現物取引

金の現物を購入・売却する方法ですが、金地金や金貨などを直接売買する方法と、オンラインによる取引があります。

オンライン方式の場合、取扱会社に口座を開くと同時に、決済金融機関を決めておきます。金相場の動向をみながら、自分の判断で購入や売却のタイミングを図ることができる点がメリットです。

取引単位は会社により異なりますが、おおむね10グラム以上から10グラム単位で取引可能です。また、取扱会社によっては、日本の取引所だけでなく、ロンドンの取引所が開いている時間にも取引可能な会社もあります。

③金ETF

金ETF(金価格連動型投資信託)は、金地金(現物)のみで運用する投資信託を有価証券化して証券取引所に上場したものです

金の種類と取引手数料

金投資の対象となる商品には金貨や金地金があります。
余裕のあるときに少しずつ金を買っていきたいようなときは、一枚ずつの売買ができる金貨がよいでしょう。

金貨の大きさには1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンスがあり、日本ではオーストリアのウィーン金貨やカナダのメイプル金貨などが取引されています。

売金地金は5gから1kgまでのサイズがあります。

金貨の売買には手数料がかかりませんが、金地金は500g未満のサイズだと売買に手数料がかかるため、金地金を購入する場合は500g以上のサイズで購入した方がよいでしょう。まとまった金額での投資を考えるなら、500g以上の金地金が適しているといえます。
近藤雅世の金投資手法