株式投資

堅実な銘柄選びから

株式投資というと、うまくいけば利益が高い代わりに失敗したときの損失も大きいという、ハイスリクハイリターンのイメージを持ちがちですが、そのようなことはありません。
ローリスクローリターンのタイプの銘柄を選べば、大きく儲けるということはなくても、堅実で安定した運用ができるようになります。特に、定年後の資産運用の一環として株投資を行う場合、老後の生活資金として考えれば、既存の資産の目減りを抑え、逆に少しでも収益が上がるようであれば、資産運用としては十分な成果だといえるでしょう。

定年後の株式投資に際しては、儲けることよりもまずは損をしないことを考えた運用から始めましょう。

株で収益があがる仕組み

株式投資の収益には、株を保有している会社から株主に対して支払われる配当金と、保有している株を売却した際、購入価格を上回った場合に発生する収益(値上がり益)があります。

一方、株取引においてかかる費用には、購入株式を証券会社に保管してもらうための口座管理料(証券会社や取引金額によっては無料の場合もある)、株式売買のたびに証券会社に支払う売買手数料があります。手数料は証券会社や売買規模によって異なります。また、これらの費用以外に、売却時の株価が購入価格を下回った場合には値下がり損としてマイナスが発生します。

株式投資とは、配当金や売却益から、口座管理料、売買手数料、値下がり損、さらに課税額を引いたうえでなお利益が残ることをめざすもの、ということになります。

堅実な株式投資とは

堅実な株式投資とは 株式投資で資産運用を堅実にするためには、どんな点に気をつければよいでしょうか。まず、最初に考えられるのは、投資信託の項で説明したように「分散投資」することです。いくら優良株だと思っても、一点に集中した運用は危険ですので、銘柄を分散することでリスクを軽減させます。

具体的な銘柄選びとしては、まずは東証一部の大型株を中心に投資対象を選ぶことが、ローリスクローリターンの堅実な株運用の第一歩だといえるでしょう。また、現役時代の職務経験も銘柄選びの際には役立つと思います。

定年まで長年働いてきた業界の知識に関しては、他の人よりも圧倒的に豊かなはずですからその経験と知識を生かして、現役時代に気になっていたライバル企業や、有力な取引先など、よく熟知している会社の将来性や安定感などは比較的推測しやすいのではないでしょうか。

少しずつ時間をかけて行う

株式投資は長い目でみて利益を考えることが大切です。始めはごく堅実なものから、そして少ない金額(保有株の量)からスタートし、その銘柄や株取引についてよく知ってから少しずつ投資額や銘柄を増やして行きます。
たとえ利回りが数%前後の利益であっても、10年20年と続けることにより当初の資金は大きく増えることになります。

ただし、会社四季報などで業績を調べたり、業績の悪い同系列の関連会社が無いか、また配当金はいくらかなど、しっかり調べてから投資をしましょう。
資産運用を計画どおり進めるためには労力を惜しんではなりません。

定年後の資産運用は堅実さを第一に考えて運用していきたいものです。

証券会社の選び方

株式投資を始めるには、証券会社に口座を開設する必要があります。証券会社は企業ごとの特色が大きく異なります。どの証券会社を選ぶかは、いくつかの項目を比較して決めることになります。

証券会社によってかかるコストは異なります。また、同じ証券会社でもコースによって複数の料金体系を儲けている場合も少なくありません。口座管理料や売買手数料、セミナーや各種情報などのサービス利用料を比較することになりますが、一概にこれらのコストが安い方がよいともいいきれません。各種のコストが高い証券会社はその分、商品メニューが豊富であるとか、情報提供などのサービスが充実している場合も多いのです。これらのメリットも考えたうえで、口座を開設する証券会社を決めるようにしましょう。

投資対象銘柄選びのポイント

株式投資対象の銘柄を選ぶ際は、企業の業績に基づいた成長性と安全性、株価の割安性などで判断することが大事です。
企業の業績は財務諸表により判断することになりますが、グループ企業なら単一企業で見るのではなく、グループ全体の連結財務諸表が重要になります。財務諸表では、一定期間の売上や損益のフローを表わす損益計算書、損益計算書ではわからない現金の流れがわかるキャッシュフロー計算書、調達した資金をどのように投資・保有しているかのバランスを表わす貸借対照表を活用して企業の成長性や安全性を判断します。

会社四季報で細かく調べる習慣をつけることによって対象銘柄の瑕疵を見つけることも可能でしょう。